生物科学コースの先生はどんな研究をし,何を教育しているのだろうか?この疑問に答えるため,コースのメンバーがそれぞれ取り組んでいるテーマについて解説を試みました.内容の一部は,本年11月5日から,22回にわたり高知新聞の夕刊に連載されています.
学問が細分化した現在,専門の講義でも自分の研究を紹介する時間が十分とは言えないのが現状です.学問への導入もありますが,かなり高度な内容も含んでいます.
写真や図をふんだんに,また,なるだけ大きく掲載しました.さらに,15のコラムを設け,内容にいっそう親しめるよう工夫してあります.ついでに,著者の顔写真までサービス(迷惑?)してあります.ミクロからマクロのレベルで展開される生き物たちの世界から,生命,自然,環境について,私たちと一緒に考えてみませんか?
12月18日に高知新聞社から発売される予定です.同社のインターネットのホームページの「高知新聞社の本」にも案内が掲載される予定です.
A5版,xiii+178ページ,1600円(税込み)です.
以下に,内容を簡単に紹介します.
カバー:ピグミーシーホースとトゲナシビワガニ
口絵カラー写真:原生動物,地衣類,コケ植物,川辺の植物,干潟,柏島の魚類の生態写真
| 藻類との出会い | 奥田一雄(細胞生物学研究室) | ![]() |
コラム |
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サンゴ虫と共生藻(1) サンゴ虫と共生藻(2) レーウェンフック ピーターラビットの誕生 生育形 蘚類,苔類,ツノゴケ類 コケ植物の気孔 コケ植物の無性生殖 新種の記載とBSKU 海水がなくても海底? ―海洋の生態区分― シオマネキ さまざまな水 口のない動物 ナマコ類 地球の温暖化とメタンハイドレート |
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| 海藻のライフスタイル | 峯 一朗(細胞生物学研究室) | ||
| 渦鞭毛藻って? | 関田諭子(細胞生物学研究室) | ||
| 原生動物の世界 | 松岡達臣(動物生理学研究室) | ||
| 動物の行動のしくみを調べる | 種田耕二(動物生理学研究室) | ||
| 地衣類のはなし ―身近な共生生物― |
岡本達哉(植物分類学研究室) | ||
| コケ植物を知ってますか? ―仮根上無性芽の謎― |
松井 透(植物分類学研究室) | ||
| 化石花粉から昔の植生を探る | 三宅 尚(植物生態学研究室) | ||
| 河原で生活する植物たち ―たくましくもしなやかなその生活― |
石川愼吾(植物生態学研究室) | ||
| 土佐の魚を知りたい | 遠藤広光(海洋生物学研究室) | ||
| 潮だまりの常連と珍客 ―自然観察のすすめ― |
町田吉彦(海洋生物学研究室) | ||
(文責:町田吉彦)
この本は,ジンベエザメとマンボウの飼育下における生態と解剖学的知見,土佐清水市以布利周辺の魚類の生態写真,同地域の岩礁性魚類と大敷網で漁獲された魚類の標本写真と分類学的記載の3部からなっており,単なる図鑑ではないその独創性と将来に残る貴重な資料として高い評価を得ました.すべての解説は和文と英文を併記しています.また,高知大学と京都大学の大学院生が著者として参加しています.
編者:京都大学総合博物館教授農学博士 中坊徹次
高知大学理学部教授理学博士 町田吉彦
高知大学農学部教授農学博士 山岡耕作
大阪海遊館飼育展示課長水産学博士 西田清徳
出版元 大阪海遊館,A4版,300ページ,オールカラー,定価6000円
(文責:町田吉彦)
発行:高知県文化環境部環境保全課、A4版、470ページ
豊かな自然に恵まれた高知県でも、自然環境の荒廃が多くの動物の生存に脅威を与えています。この本は、およそ3年間にわたる現地調査と、1年の出版準備期間を経て、本年1月31日に完成しました。
日本最後の清流といわれる四万十川に代表される高知県の自然は、生物学の研究者、自然愛好家、自然保護団体の関心が高く、高知県レッドデータブック[植物編] が出版された後、[動物編] の出版が心待ちにされていました。
本書には、高知県の指定による絶滅種12種、絶滅危惧IA類62種、IB類55種、絶滅危惧II類99種が掲載されています。
これまでに公表された他の自治体のレッドデータブックと異なり、全種のカラー写真と詳細な解説を含む画期的な本です。また、一部の種については生息環境の写真を含んでいるため、保護すべき自然環境の理解が容易です。さらに、高知県における動物の研究史、高知県における全記録種とレッドデータカテゴリーが掲載されており、読者の期待に十分応え得る内容です。
ただし、全記録種に昆虫類は含まれていません。昆虫類はレッドデータカテゴリーのみの掲載です。また、魚類と十脚甲殻類は淡水産と汽水産、貝類は陸産、淡水産と汽水産の種です。
編集委員(*は、高知大学文理学部理学科生物学専攻卒業)
岡村 収(編集長:魚類)* 高知大学名誉教授(元理学部生物学科)
岡山健仁(爬虫・両生類) 面河山岳博物館副館長
酒井勝司(十脚甲殻類)* 四国大学生活科学部教授
佐藤重穂(鳥類) 森林総合研究所四国支所主任研究官
澤田佳長(鳥類) 野生生物環境研究センター所長
多田 昭(貝類) 高松公共職業安定所職業指導員
中山紘一(副編集長:昆虫類)* 県立佐川高校教頭(定時制)
町田吉彦(哺乳類)* 高知大学理学部教授
上記の他に、本学生物学専攻または生物学科出身の濱田康氏(昆虫類)、高橋弘明氏(魚類)、仁尾かおり氏(哺乳類)が執筆しています。
この本は市販されますが、一般書店では扱いません。購入の申し込み先は、「財団法人 高知県のいち動物公園協会」、電話番号は 0887-56-3500です。税込み価4200円ですが、送料が別途必要です。申し込み後、県環境保全課より納入通知書が発送されます。代金納入確認後、本が発送されます。発送までに2〜3週間かかるとの事です。送料については、申込先に個別に問い合わせとなっています。
(文責:町田吉彦)